ネイリストを目指して勉強していると、「サロンワーク」という言葉を耳にすることがあるはずです。
ネイルサロンで行われる業務は、総称してサロンワークと呼ばれています。
サロンワークとは具体的にどのような業務を指すのでしょうか。
この記事では、ネイリストの業務内容と意識すべき大切なことを解説します。
サロンワークとは?

サロンワークとは、美容関連サービスを提供するサロンで行われる業務全般です。
美容関連サービスとは、具体的にはネイルサロン、美容院、エステサロンなどが該当します。
ネイルサロンにおけるサロンワークはネイルの施術のみでなく、ネイルケアやネイルケア用品の販売なども含まれます。
また、サロンの種類を問わずに発生する売上の管理、スタッフの教育、店舗内の掃除などもサロンワークにあたります。
サロンワークの業務内容

ネイルサロンのサロンワークとは、具体的にどのような業務内容が挙げられるのでしょうか。
ネイルサロンの代表的なサロンワークを8つ紹介します。
お客様の施術
ネイルサロンのサロンワークを代表する業務は、以下のような「施術関連業務」です。
ネイルサロンの施術関連業務は、大きく「ネイルケア」と「ネイルアート」の2つに分類されます。
ネイルケア | ネイルアート |
---|---|
|
|
爪をより美しく見せるために、またネイルアートを長持ちさせるために、ネイルケア(下準備やアフターケア)は欠かせないサロンワークです。
ネイルアートでは、お客様の爪にカラーやデザインを施します。
ネイルの素材にはさまざまな種類があるため、お客様の要望に合わせてポリッシュやジェルネイルなどを施していきます。
ネイル用品の販売
ネイルサロンによっては、お客様が自宅で使用するキューティクルオイルやハンドクリームなどの販売を行っています。
これらのネイル用品を販売する「販売業務」もサロンワークに含まれます。
ネイル用品を押し売りすると顧客を失う可能性があるため、商品知識を身に着けたうえで自然に提案するとよいでしょう。
受付・電話・ネット対応
受付・電話・ネット対応などの「接客業務」もサロンワークにあてはまります。
ネイルサロンを訪れたお客様を出迎える受付はもちろん、電話での問い合わせに対応したり予約を受け付けたりします。
最近では、多くのネイルサロンがインターネットでの問い合わせや予約に対応しているため、ネット対応も重要なサロンワークのひとつです。
売上管理
店長クラスになると「売上管理業務」もサロンワークにプラスされます。
事前に月ごとの予算や計画を立て、その内容に対して実際の売上実績がどうであったかをまとめます。
本社が別にあるネイルサロンの場合、指定されたフォーマットに従って報告書を作成して提出しなくてはいけません。
ネイルサロンを安定的に経営するためには、「売上 < 経費」の状態をキープする必要があります。
売り上げが経費を下回る場合は、「客数を増やす」「客単価を上げる」「宣伝広告に力を入れる」などの施策を考えなくてはいけません。
備品・在庫管理
同じく店長クラスの業務になりますが、「備品・在庫管理業務」も重要なサロンワークのひとつです。
開店前や休憩時間を活用して備品の在庫確認を行い、不足分は発注作業を行います。
サロンスタッフの教育業務
店長クラスやベテランスタッフのサロンワークには、サロンスタッフの「教育業務」も含まれます。
ネイルサロンで働くスタッフの多くは、ネイルスクールを卒業していたりネイル資格を保有していたりするため、最低限の知識・技術は持っているはずです。
しかし、実際にお客様を接客すると実力を十分に発揮できないネイリストもいるでしょう。
また、ネイル業界のトレンドは日々移り変わるため、常に新しい情報や技術にアップデートしなくてはいけません。
スタッフ同士で情報交換をしたり練習会を行ったりと、若年層のスタッフを育成する機会を設けることは重要なサロンワークです。
ネイルチップ制作
「ネイルチップ制作業務」も重要なサロンワークのひとつです。
ネイルチップを使ったネイルサンプルを用意しておくと、お客様が仕上がりをイメージしやすいでしょう。
また、ネイルサロンによってはネイルチップのオーダーを受けている場合もあります。
ネイルチップ制作は、主に営業終了後やお客様がいない時間帯を利用して行います。
店内清掃
営業前や営業終了後に行う店内清掃も、ネイルサロンのサロンワークに欠かせない業務のひとつです。
ネイルサロンはお客様の爪を施術する場所なので、衛生管理を徹底する必要があります。
ミーティング・練習会
すべてのネイルサロンに当てはまるわけではないものの、ミーティングや練習会を行う場合はサロンワークに該当します。
サロン内の情報共有のために、定期的にミーティング(会議)を行うネイルサロンは少なくありません。
また、スタッフの技術向上のために練習会を行うネイルサロンもあります。
サロンワークで意識すべき大切なこと

ネイルサロンのサロンワークは幅広く、慣れるまでは付いていけないかもしれません。
サロンワークに取り組む際は、以下の5つのポイントを意識しましょう。
お客様の要望に応える
ネイリストは、お客様の要望に沿った施術を行う必要があります。
ネイリスト自身が「このデザインがよい」と思っても無理強いはNGです。
お客様がデザインに悩んでいたり「お任せします」と言われたりした場合は、自然な形でカラーやデザインを提案しましょう。
お客様によって希望するネイルカラーやアートは異なります。
もし要望に応えられなかった場合はお客様の満足度が落ち、リピーターを失う可能性もあります。
幅広いオーダーに応えられるよう、日々の情報収集や練習を欠かさないことが重要です。
ネイリストの給料は低い?平均年収はいくら?ネイリストの収入と働き方を調査!
施術時間の厳守
予約が分刻みで入っている場合は、施術時間を厳守する必要があります。
施術時間が少しでも遅れると、次のお客様に迷惑がかかるため注意しましょう。
普段からタイマーを使い、時間内に施術を終わらせられるように練習しておくことをおすすめします。
業務の効率化
業務の効率化を図るためには、スタッフ同士の連携が必要不可欠です。
指名が多く入る人気ネイリストは、他の業務にまで手が回らないことがあります。
他の作業が行えない場合は、早めに他のスタッフに業務を依頼しましょう。
また、周囲のスタッフも混雑状況を見ながら自分から動くことが大切です。
コミュニケーション力
ネイリストには、お客様の要望を引き出すコミュニケーション力が必要です。
ネイリストはお客様の要望に応える必要があります。
しかし、中には希望のカラーやデザインが思い浮かばない、上手く言葉で説明できないお客様もいます。
ネイリストはお客様との会話の中から、お客様の要望を引き出したり、似合うデザインを提案したりします。
美容業における清潔感・意識の高さ
ネイルサロンをはじめととした美容業には、清潔感や意識の高さが求められます。
高い技術があっても、サロン内やネイル道具が不衛生だったらお客様は離れていきます。
意識を高めるために、ネイルサロン衛生管理士の取得を検討するのもおすすめです。
ネイルサロン衛生管理士とは、ネイルサロンの衛生管理に関する知識を得られる資格で、取得するとサロンワークに役立つでしょう。
「サロンワークとは」に関するよくある質問

最後に、サロンワークに関するよくある質問に回答していきます。
サロンワーク中の服装はどんなものを着るの?
サロンワーク中の服装は、「私服」か「制服」に分かれます。
個人サロンや小規模サロンは私服にエプロン着用のケースが多く、チェーン店などの大規模サロンは制服を採用しているケースが多いです。
サロンワーク中に自分のネイルの付け替えをしてもいい?
サロンワーク中に自分のネイルの付け替える行為はNGです。
仮に営業終了後や休憩中であっても、サロンの備品を使用してネイルを付け替える行為は控えましょう。
ただし、店長の許可が出ている場合や練習の名目であれば許可されるケースもあります。
ネイリストにも「サロンワーク試験」はあるの?
美容院に就職する際には、サロンワーク試験(採用試験)が行われることがありますが、ネイルサロンにおいてはほとんど行われません。
ただし、保有資格や勤務経験などの採用条件が設けられているケースはあります。
サロンワークとは施術を含む業務内容のこと
サロンワークとは、美容サロンで行われる業務全般のことを指します。
ネイルサロンのサロンワークは、お客様の施術のみでなく、ネイル用品の販売から店内の清掃まで幅広い点が特徴です。
最初からすべての業務を任せられるわけではないため、店長や先輩に教わりながら少しずつ覚えていけば問題ありません。
ネイルスクールでは、さまざまなライフスタイルや目的に合わせたコースが充実しています。
ネイルに関する知識と技術を修得し、何歳になっても通用するプロネイリストを目指しましょう!
ネイルスクールに興味がある方は、ぜひほかの記事も参考に読んでみてくださいね。
東京の安いネイルスクール3選!スクール選びに役立つ5つのポイント